2011年10月12日水曜日

任せる技術 小倉 広 日本経済新聞出版社 を読みました。


■本のタイトル:任せる技術

■読んだ日付:2011/10/4

■この本を読むことになったきっかけ:仕事がいっぱいいっぱいになってきた。サポートしてくれる人が必要なので採用する予定。その人とはチームを組むことになるが、どうやれば最高のチームをつくれるか勉強したくなった。


■この本が書かれた背景:2011年1月25日に書かれている。筆者がどのような気持ちで書いたかはわからないが、民主党が政権をとって1年と数ヶ月たった時点で書かれている。時代はリーダーシップを求めているのかもしれない。また、官僚ときくとあまり良いイメージがないがその官僚とチームをうまく組めなかったために民主党はうまく行かなかったようにも思える。この年に限った話ではないが、徐々にゆとり世代と呼ばれる若者が社会に出てきはじめていて、上司となる世代との確執がはっきりしてくるようになった。


■この本で著者がいいたいことをひとつあげれば:任せるというのはほったらかしにするのではなく、本当に緻密なテクニックが詰まっているということ。


仕事をひとに任せる時に条件、ルール、原則が学べます。

会社の仕事の中で部下に任せた方がいい仕事と上司がやるべき仕事の区別が学べます。

プレーヤーから管理職を育てる際にどういうトレーニングを積ませればよいかのアイデアが書かれています。


■共感したこと:

「子供に魚を一匹与えれば一日は食べられる。しかし、魚の捕り方を教えてあげれば一生食べられるようになる。」

これはこの本の中で紹介されていた中国の言葉。子供が今度生まれるので実際にこういう教育方針で行こうと考えていたことがまさに書かれていた。

部下やチームのメンバーの育成に関しても同じ考え方でいいんだと思う。



もし下足番を命じられたならば日本一の下足番になってみろ。

さすれば誰も君を下足番にしておかぬ。

小林一三


これは阪急グループ創始者の言葉。仕事の面白みを見つられない人はこの言葉にきっと心を打たれると思います。



■この本を読んであたらしく興味をもったこと:落合監督について 中日がなぜあんなに強くなったのか。落合監督のリーダーシップにもこの本では触れられていて興味をもった。決してマスコミの前で選手のことを悪口言わないそうで、「あいつが捕れないならあのフライは誰でも捕れない」などと独特のフォローをしたそうです。言われた選手はきっと次の日こそがんばろうと思ったと思います。それでいて厳しいときは鬼のように厳しいとか。そういったメリハリを落合監督から学んでみたい。


この本を読んで疑問に思ったこと:

あえて小さな失敗をさせるという考え方については疑問を持ちました。大企業であれば余裕もあるでしょうが、小さな失敗が致命傷になりかねない中小企業でもそんな考え方でいいものかどうか。

しかし、あれこれ横から口を出すと部下の成長が止まるという考え方も理解できるのでその辺りの判断がとても難しそうだと思いました。



■読んで欲しい人:これから新しく管理職になる人です。僕自身ただのプレーヤーだったのが今後はチームを持つことになります。同じ境遇の人にオススメします。

自分のビジネスに活かすためのアイデア:

この本に書かれていることはほとんど全て活かせると思いました。

特に責任は上司がとるべきだと僕は思っていたのですが、責任を上司がとることになると部下が甘えてしまってダメだという考え方は目からウロコでした。

ただし、任せる責任を間違えないようにしなくてはいけないと思います。



この本の内容だけでなく、テンプレート仕事術の内容もうまく組み合わせながらよいチームを作っていきたいです。



■自分の日常生活に活かすためのアイデア:

子育てに活かすことができそうです。
昔の人が言っていた家庭一つ守れないでいい仕事ができるか!
みたいなセリフは僕は大嫌いで「関係ないだろう」と思っていたのですが、

相手が奥さんや子どもや部下や上司や取引先であっても結局は人間なので

相手から信頼が得られなければ何をやってもうまくいかないと最近になってよくわかりました。



この本に書かれた教訓を生かして仕事だけでなく人生をどんどん良い方向に向けていきたいものです。

0 件のコメント:

コメントを投稿