2011年6月26日日曜日

犬の力 上・下 ドン・ウィンズロウを読みました。



アメリカとメキシコで繰り広げられる麻薬戦争を題材にした本格ハードボイルド小説です。

元々マリソル・バジェスさんという女子大生が警察署長になった。
というニュースからメキシコに興味をもちました。

一体何が起きてるんだ?と。

それで文献を探したのですが、良いものがなく、
仕方がないので事実に基づいて書かれているらしい小説を読むことにしました。

これが「犬の力」です。

とにかくえげつない内容で、誘拐や人殺しが簡単に起きてしまいます。
それに政府や警察の人間も犯罪者側に加わって・・・。

こんなことが起きているはずがない。
と思ったのですが、敵対勢力の麻薬カルテルのボスの名前はウィキペディアで
紹介されている麻薬王とほぼ同じ名前なのです。

内容的に筆者に憶測ではないかと予想される部分もありますが、
メキシコ地震後に復興にお金の支援があったのは麻薬カルテルと宗教という部分も
政治的理由からとてもリアリティを感じました。

この小説を読む限り、マルタの騎士団がちょっと怖いイメージになりましたので
今度はこのマルタの騎士団の文献を探してみたいと思います。

マルタの騎士団は国土を持たないのに国と同じ扱いを受けているという謎の組織です。


犬の力ですが上下合わせて1200ページほどありますが
あっという間に読めてしまいます。

主人公が必ずしも正義一辺倒ではない点がすごくリアリティを感じて
面白みを覚えました。

いろんなところでその書評が書かれていますが、最高の評価を得ている作品です。

とてもおすすめなのでまだ読まれてない方はぜひ!


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